九龍裁縫屋

ヴィクトリアにあった後、煙管をくゆらせながら歩いていると、小柄な女性に出会った。

「よかったら、寄っていきなさいよ」

人懐っこい笑みで、彼女を誘う。

引き寄せられるように透ける衝立のようなものに吸い込まれると、中はカメがゆっくりと店内を泳いでいる。
テレポートすると、羽根が飛ぶものから、炎に包まれてテレポートするもの、そうかと思えば、どこへいくや
もわからないというテレポート商品、きれいなコンタクトレンズに、靴下まで売っている。
主にテレポート関係の商品を販売しているようだが、それだけとはいいきれない。
彼女が何屋かときいてみると、

「思いつくままに作っているのよ、あえて言うなら、商品は私の頭の中かしら？(笑)」

小柄な女性はそう答えた。


ああ・・・こういうのも悪くない。
これならば、妄人になることもなかろう・・

彼女はそう思った。


http://slurl.com/secondlife/kowloon/74/188/32