2009年07月03日
大成廟
別れ際に彼らは彼女にこうつぶやいた。
邪気にあてられたら、大成廟へいくといいよ。
邪気を中和してくれるんだ。
九龍大飯店の近く、青龍路の方向だ。
自分の身を置く場所の近くにあったにもかかわらず、彼女は気付かなかったことに悔んだ。
赤いお堂はひどくこの街臭いが、しかし、なぜだか異質にも感じる。
色のせいだろうか?
赤い外観、中に張られたお札の数々・・・天井からつり下がっている香・・・。
潮のにおいと、延々と焚かれている香の香りで頭がすうっと冴えてくる。
深呼吸を何度か繰り返すと、ほとんど人もきそうもないのに香がずっとたかれている理由がわかった。
香炉の妄人か・・・
向かって右手の大きな香炉に精悍な男性の顔が埋まっているように見える。
無口なその風ではそろそろ物になるのも近いのだろうか?
「あ、あの・・・」
「邪気を吸いすぎたね。少しゆっくりしていくといい」
香炉男は目だけでじろっと、彼女を見てそう言った。
http://slurl.com/secondlife/kowloon/125/42/24
邪気にあてられたら、大成廟へいくといいよ。
邪気を中和してくれるんだ。
九龍大飯店の近く、青龍路の方向だ。
自分の身を置く場所の近くにあったにもかかわらず、彼女は気付かなかったことに悔んだ。
赤いお堂はひどくこの街臭いが、しかし、なぜだか異質にも感じる。
色のせいだろうか?
赤い外観、中に張られたお札の数々・・・天井からつり下がっている香・・・。
潮のにおいと、延々と焚かれている香の香りで頭がすうっと冴えてくる。
深呼吸を何度か繰り返すと、ほとんど人もきそうもないのに香がずっとたかれている理由がわかった。
香炉の妄人か・・・
向かって右手の大きな香炉に精悍な男性の顔が埋まっているように見える。
無口なその風ではそろそろ物になるのも近いのだろうか?
「あ、あの・・・」
「邪気を吸いすぎたね。少しゆっくりしていくといい」
香炉男は目だけでじろっと、彼女を見てそう言った。
http://slurl.com/secondlife/kowloon/125/42/24
Posted by cooleyes kidd at 07:00│Comments(0)
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